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2010/04/23 12:54
クレームでは「単数の要素は複数を含む」ということは、
特許翻訳者なら誰しも教わったことですが、
米国の判例によれば、必ずしもそうとは言い切れないようです。
明細書全体が、1より多い要素の可能性を支持していない場合は、
「その単語の通常の単数の意味」を持つと解釈されてきています。
従って、1より多い要素の可能性がある場合は、
明細書の中で必ずそのことについて述べた方が無難です。
例えば、WO2009/058883号公報には次のような記載があります。
As used throughout this disclosure, the singular forms "a," "an," and "the" include plural reference unless the context clearly dictates otherwise. Thus, for example, a reference to "a composition" includes a plurality of such compositions, as well as a single composition.
[本開示の全体において、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。従って、例えば、「組成物」について述べる場合は、単数の組成物と共に複数のそのような組成物をも包含する。]
このような記述は、本来原文にあるべきですが、
数の概念の希薄な日本語明細書にこの記述を含ませるべきである
との意識はあまりないように思われます。
パリルートの出願であれば、
Description of Embodimentの最初のパラグラフに
上記のような文章を挿入しておくとよいでしょう。
この場合、冒頭で述べたような理由でこの文を加えた旨を
顧客に対するメモしておくことを忘れないことです。
顧客を安心させ、かつ翻訳の付加価値を高める1つの方法
として採り入れてみてください。
残念ながら、PCT出願の翻訳文などには、このような付加は認められません。
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